土佐人の洒落っ気2009年07月13日

黒尊川
 関西人は話に落ちを求めるとよく言われます。土佐の人もその例に漏れず、一つの話をするのにも、相手を笑わせないと気が済まないようなところがあります。集落の人が顔を合わせて、二言三言交わす会話の8割はこの類のものです。
 道路の看板の話を書いていて思いだしたのですが、かつて四万十沿いと旅していた頃に、面白い看板、注意書きをよく見かけました。その中から二つばかり紹介します。
 一つ目は高知市内でのことです。町なかの十字路の一角に

   ここにファミレスがあったらいいのに 

とだけ書かれた小さな看板がありました。なんの看板だろう?不思議に思って、とうとう分からず終いでしたが、次の年に同じ場所を通って疑問は氷解しました。そこにファミレスが建っていたのです。なるほどなぁと感心すると同時に、己の鈍さを思い知りました。上手い宣伝ですな。
 もう一つは、四万十町にある浦越休憩所の、谷水を汲んで飲むコップに書かれていたものです。そのコップにはただ一言

  ここが好き。

と書いてありました。この意味はすぐ分かりましたが、中には残念ながら分からなかった人もいたらしく、翌年行った時には前年と違うコップに

  ここが好き。持って行かないでね。

と書いてありました。鎖で繋いでおいたり、「みんなのコップです。持って行かないでください!」と書いたりするより、ずっといいと思いませんか。

コメント

コメントをどうぞ

※メールアドレスとURLの入力は必須ではありません。 入力されたメールアドレスは記事に反映されず、ブログの管理者のみが参照できます。

※なお、送られたコメントはブログの管理者が確認するまで公開されません。

名前:
メールアドレス:
URL:
コメント:

トラックバック

このエントリのトラックバックURL: http://40010noaokinagare.asablo.jp/blog/2009/07/13/4433191/tb

※なお、送られたトラックバックはブログの管理者が確認するまで公開されません。