小水力発電の勉強会をしました2011年12月01日

ムラの川
今日は、ムラの集会所で小水力発電についての勉強会がありました。詳しい経緯はよく分かりませんが、県の(国の?)再生可能エネルギーの活用を奨める政策の一環なんだと思います。

わがムラの斬り込み隊長Sさんが、
「小水力発電の可能性をさぐる調査事業があるらしいから、うちんくのムラも手を挙げたらどうかと思う」
と話してくれて、
「面白いですね、やりましょう。」
とこたえたのが、確か今年の初め。小水力発電ですから、ムラにお金が入るとか、四電から買うより安上がりになるとかいう金銭的メリットは望めないでしょうが、先進的取り組みをすればムラの人たちの環境に対する意識が一層高まるんじゃないかと思ったからです。それからというもの、あれよあれよという間に話が進み、市議会で話が出て、調査候補地になり、事前調査があって、で今日の勉強会です。
高知県や周辺市町村の役場の皆さん、それに地区の人が集まって、今日は再生可能エネルギーについて学びました。
次回はこのムラにおける小水力発電の可能性を具体的数値に基づいて進めることになると思います。これ、この地域で実現したらまた面白くなりますよ。

なんか変だ2011年07月23日


台風明けの空の色

最近自然界がちょっとおかしいですよね。この冬の異常な寒さ(平野のおんちゃんが60年生きてきてはじめて霜が降りたと言ってました)、季節外れの台風、異常に早い梅雨入り、数え上げたらきりがありません。

今日、鍋島で農作業をしていて、隣の畑で日本蜜蜂を飼ってるおんちゃんからこんな話しを聞きました。今年は蜂蜜を絞っても一滴も取れないんだそうです。おんちゃんの友達が隣町で西洋ミツバチを飼っていて、そこの蜂が200匹いたのが6匹になってしまった、原因は蜜が取れないから。(日本ミツバチは餌がなければその場所に見切りを付けてさっさとどこかへ行ってしまうんですが、西洋ミツバチはさにあらず。場所を動きません。それだけに飼いやすいんですが、今回はそれが徒になりました。)その話しを聞いたおんちゃんが、そんなことはないろう・・・と今日絞ってみたところ、やっぱり一滴もない。もちろんこんな事は初めてだそうです。他にも何軒もの養蜂家が蜜が出ないと言っています。蜂が食べる蜜がないんです。人に廻ってくるはずありません。
そういえば今年はレンゲの花を吸ってもあんまり甘くなかった。だからいつもは毎日レンゲが咲くと蜜を吸う我が家の子供たちも、あまりレンゲをちゅうちゅうしませんでした。天ぷらにした時も、確かに蜜が少なかった。菜の花もそうです。
これでやっと話しが繋がりましたが、迂闊なはなしです。春の時点でおや?っと思うようでなければ。自然の変化にもっと感覚を研ぎ澄ましておかないといけないと反省しました。

7月23日 今日の稲株

7/23 今日の稲株
茎が2本折れています。

CO2のカンヅメ2010年05月26日

CO2のカンヅメ
CO2のカンヅメを紹介します。なんのことはない、材木の端切れという事なかれ。木は二酸化炭素を固定します。それを買ってもらったお金を森林管理に生かせれば、温室効果ガス削減に寄与できるというアイデア商品。これでCO2 500g分になります。一ついかがですか?

山下一穂氏の高付価値型農業研修に行ってきました2009年07月23日

うちの菜園も田んぼも有機無農薬です
 今日は午後から、四万十市雇用創造促進協議会主催の高付価値型農業研修に行ってきました。講師は山下農園主催・土佐自然塾塾長の山下一穂氏です。今日のテーマは「光合成」。とても勢いのあるおんちゃんで、話は要するに「有機農業で世界を変える」という事でした。土佐の男らしく、発想がでかいです。食糧自給率100パーセントは通過点だ、目標ではない、とも山下さんは主張します。目標にしたら半分くらいまでしか行かない。自分たちの食料は自分たちで作り、その剰余を食糧危機に陥っている国へ供給すべきだ、そのための有機農業の技術を土佐から発信するんだ、ということでした。やっぱりでかいです。
 経済的に自立の出来る有機農業を実際に進めている氏ですが、考え方はとてもシンプルです。”光合成をスムーズにする作物作りを”。この一言に尽きます。二酸化炭素に水、それに光が作用することで炭水化物が出来ます。それに土中の窒素が反応してタンパク質が出来ます。これが作物の体の元になるので、今の農業は窒素が大量に入った化成肥料をいれて繊維質ばかり太った作物を短期間で作ろうとする。これが窒素優先の農業です。それに対し有機農業は、タンパク質の大本になる炭水化物を重視します。元がしっかりすれば、丈夫で病気にも虫にも負けない作物が出来る。そのためには炭水化物を作り出す光合成がスムーズにいく土作りをすればいい。これが炭水化物優先の農業=有機農業です。炭水化物優先の土の中には酵母や乳酸菌などの分解者が多く、菌の世界でも生物的多様性が保たれている。それが結果、植物を底辺とした食物連鎖の底辺がひろげるので、食物連鎖のピラミッドを大きくする、つまり生物的多様性につながる。また、有機の畑は炭素の貯留機能が高い。という事は、今問題とされている二酸化炭素の削減にも貢献できる。実際に、国は京都議定書の温室効果ガス削減目標達成が難しくなった今、カーボンオフセットの対象として有機の農地を登録しようとしている。つまり有機農業は、環境問題解決にも寄与しうる、社会的貢献度の高い農業だ。という具合に山下さんの話は続いていきます。土佐人の大風呂敷とよく言いますが、結果を出している山下さんの話ですから、その大風呂敷も現実味を帯びてきます。なによりも、その気概に感服しました。

川をきれいにしたい-たまには真面目に2009年07月08日

川辺の葦
 私はきれいな川を求めて移住しました。この集落を流れる川は、四万十川水系の中でもかなりきれいですが、村の人に言わせれば水量・水質ともに昔とは比べものにならないそうです。四万十川を旅していた頃、同じような話をたくさん聞きました。昔は川の水をそのまますくって飲んだ、透明度が30メートル以上だった、鮎は竹箒で掃いて獲った、瀬の肩にはびっしりウナギが顔出しとった・・・・枚挙にいとまありません。河の汚れの原因は山の問題から始まり、ライフスタイルの変化、気候変動に至るまで様々で、これといった特効薬はありません。知恵を出し合って一つ一つ出来ることをやって行くのみです。その一つとして、今日は川辺に生えている葦を取り上げたいと思います。
 葦類は水の中の窒素・リン等を固定化することで取り除いてくれます。その意味で非常に有り難い植物ですが、枯れると、今度は有機物等が水中に戻され、水質汚濁の原因になります。きれいだった頃の川には、今みられるような葦はほとんど生えていませんでした。理由は主に二つあります。まず一つ目が自然的要因です。度々出る水で砂利に埋まったり流されたりして葦はなかなか成長できませんでした。この裏には戦時中の森林乱伐の影響もあるので自然そのままと一概にはいえませんが、それでも河川の有機物が定期的に取り除かれることで水質が保たれてきたのは確かです。二つ目は、人為的要因です。農耕用に飼われていた牛等の飼料として葦は刈られていました。
 かつては川原にほとんどみられなかった葦も、今ではご存じの通り一面にはびこっています。これを定期的に取り除くだけでも、水質はかなり違ってくるはずです。それには葦を有効利用できれば一番なのですが、その方法はまだあまり開発されていません。滋賀県はこの問題の先進地で、コクヨ工業滋賀が中心となって、琵琶湖の葦の有効利用を模索しています(→ http://www.kokuyo-shiga.jp/reeden.aspx)。高知県でも何か出来ないでしょうか。その一つの答えが、タタキを作るときの藁の代わりに使うことではないかと考えます。黒潮町のいろりやさん(→ http://www.iroriya.jp/top )では鰹のたたきを作るのに茅を使っているようですので、試してみる価値はあるかもしれません。もう一つ、ちょっと話がでかくなりますが、水素細菌の餌にして同時にエネルギー問題解決にも一役買うという考え方があります。水素細菌とは水を分解する細菌で、その際酸素だけを体内に取り込み不要になった水素を吐き出すため、エネルギー問題の救世主として注目されている生き物です。人間にとって都合がいいことに、この生き物の餌は生ゴミや枯葉で、ゴミ問題とエネルギー問題を一石二鳥に解決してくれます。おまけに水素ですから、使っても水に戻るだけ。まさに夢のエネルギーサイクルを人間に与えてくれる、すごい奴です。この生き物の餌に葦がなればいいことずくめ。問題はその技術がまだ確立されていないこと。四電さんが先頭切ってやってくれないかなぁ。