田圃の救世主2010年06月03日

ホントすんません・・・
 諸般の事情あって我が家の田圃の準備は遅れています。今年から借りることにした田圃は、我が家のすぐ横と、場所としては最高ですが、ここ数年作っていない、所謂荒らしていた棚田です。そこで菜花、油菜、芥子菜を育てたまではいいのですが、粗だたきもまだなら、畦も作ってない、畦も作ってないからもちろん畦取りもしてない、それどころか、畦を作る準備の草刈りも不十分という状態。終わっているのは菜の花類を刈ったことだけ。
 今日は、それでも急がにゃ~と妻が鎌でジコジコと畦作りのための草刈り。とそこへGさんがふらりと現れました。Gさんは大家のYさんの親戚で、Yさんの苗代(やはりうちの真横にある。借りた田圃の一段下。)の様子を見がてら、Yさんの苗運びを手伝うつもりで来たそうです。
 我が家の窮状を見かねたGさん、
 「早う草削らないかん。草刈り貸いて。」
と言うが早いか、うちの田んぼの草刈りを始めてくれました。GさんはYさんの草刈り機を使って、ガーガーガギンカキンと草を削っていきます。棚田の畦を作る準備ですから、土も石もなんもかも無視して削っていきます。昨日刃を替えたばかり(しかも1枚1200円くらいのちょっといい刃。うちのは二枚で780円の特売品。いつもはYさんも同じような安い刃を使う。)のYさんの草刈り機は絶好調。どんどん草(と土と石)を削っていきます。
 「昨日、刃替えたけん、よう切れるろう。」
とYさん。
 「おお、石でも切れる。スマンけんど欠けるぜ~。」
とGさん。
 「そうせなできんもんね。」
と笑うYさん。
 「Yさん、Gさん、ホントすんません・・・。」
と恐縮するばかりの私たち夫婦。
 
 Gさんのお蔭で我が家の田圃のぐるりはみるみるきれいになっていきます。絶望的だった田圃の準備に一条の光が差し込みました。まさに救世主です。私たちにはGさんがネオに見えました(さすがにちと古いね)。しかもわたしたちのネオは仕事がめちゃめちゃ丁寧です。やり始めたら休みません。妻が休憩にとお茶を準備しても手を休めません。 「イチガイな(訳:徹底的にやらないと気が済まない。ちなみにウエルカムジョンマンの会 幡日辞書→ http://john-mung.com/h-index.html だと 〔一徹・生真面目〕の意 )人やけん、ほっちょいたや。」
Yさんはカリント齧ってお茶を飲みながら笑います。
やっとお茶を飲みに来たと思ったら、出た言葉は
「油(燃料)切れた。油ある?」でした。

・・・われらが救世主は、やっぱりイチガイなネオでした。

おかげでなんとか田圃ができそうです。
みなさんいつもほんとすんません。
私たち夫婦はお祈りのごとくこの言葉を繰り返すのみです。