食物連鎖2012年06月07日


農作業中に出くわした2つの出来事。昨日書いた事情で写真はありません。シャッターチャンスはありましたし撮れたらどちらも結構すごい画だったんですが、残念です。

1つ目は田圃の畦塗りをしている時のこと。
なんだか変なカエルの声が聞こえます。普通じゃない鳴き声。
悲鳴を上げているような、咳き込んでいるような声。
探してみると、隣の菜園に太い紐みたいなものをぶら下げて跳ねている蛙がいました。紐に見えたのはシマヘビ。食いつかれた蛙が蛇から逃れようと自分よりはるかに大きい蛇を引きずって跳ねてたんです。すごい根性。可哀想にも思いましたし、田圃の虫を食べてくれる蛙を食べられちゃ困るんだよなと、勝手な都合も頭を過ぎりましたが、食う食われるは自然の摂理。
そのまま手を出さずにおきました。

2つ目は畑のナスを見回りしている時。ナスの株もとは乾燥予防と草対策で刈り草と籾殻でマルチングしてあるんですが、その籾殻マルチにでかいムカデが頭を突っ込んで何かしてます。足も尻尾も赤い、例の奴。今年2回も噛まれている相手だけに一瞬殺意が頭を過ぎりましたが、とりあえずなにをしているのか観察。すると、しばらくして丸々肥えたヨトウ虫を抱きかかえて顔を出しました。そうなんです。家の中ではにっくきムカデも、畑では野菜を食べる虫を食べてくれる私の味方なんです。

先日家の中に出たムカデを力任せに叩いて殺したことを少し反省しました。そして、できれば家に出たムカデは外に逃がそうとも思いました。でも、それもこれも根底にあるのは、自分にとって都合のいい生き物だから。都合が悪ければ殺してしまいかねません。人間は勝手です。

「お前もひなたぼっこしたかろう」と自分の着物からシラミを取って日光浴させてやり、「そろそろ帰っておいで」と、また自分の着物にそのシラミをもどした良寛さんにはなかなかなれませんね。