田圃のこい2012年09月19日

なんだか和歌の題みたいなタイトルになってしまいましたが、三ヶ月前に田圃に入れた鯉の話です。

もう遅いと思いながら除草効果を期待していれた鯉ですが、やはり期を過ぎていたのと、一匹しかいなかったのと、それからそれからもの凄くおとなしい鯉でほとんど動くことなく田圃の中で暮らしてくれていたのとで、草は生えました。鯉除草失敗。

除草には失敗しましたが、近所の人には喜んでもらえました。
「鯉いる?」
私が田圃にいると、みなさんそう尋ねては(コナギだらけの)田圃を見てくれました。
「これだけ草はえたら鯉も見えんねぇ~。」
とほほ。

稲が小さなうちはそれでも時々姿を見ることができた鯉君ですが、だんだん稲が生長するにつれているのかいないのか分からなくなりました。それでも除草に入れた時は存在を確認できました。でも、入れなくなってからはほんとにいるのやらいないのやら。田圃の横に住むNさん(うちの隣というか向かいのNさん)の、「このあいだバシャッいうたけん、おる思うぜ。」という情報だけが鯉生存の唯一の根拠でした。

そうこうするうち、皆さんの田圃が水を切る時期になりました。
いるのかいないのか分からない鯉ですが、Nさんの証言を頼りに救出作戦を敢行することにしました。

午後4時半過ぎ。みぃ太郎を保育所に迎えに行って来た帰りに田圃の水尻をきります。小さい田圃です。いればすぐバシャバシャしそうなもんですが、パシャリとも言わない。やはりもういないのか?30分過ぎ1時間過ぎ、日が落ちて暗くなり始めた6時過ぎ。       ・・・・ピチャン
蛙の飛び込んだ音?
・・・・ピチャピチャンッ
もうほとんど水がなくなった田圃で動く生き物の気配。音のするほうを目を凝らしてよ~くよ~くみると、体の上3分の2が水から出てしまってブルーマーリンが表層を泳いでるみたいになってしまった鯉を発見しました。姿を見なくなって1ヶ月半、久しぶりのご対面でした。
少し大きくはなったかな。
捕まえた鯉は、Yさんのヅガニの生け簀に入ってます。だって川にもどそうとしたらYさんが生け簀にいれろっていうから・・・。
おかげで子供たちはいつでも鯉が見られるとご機嫌です。

この鯉、また来年も田圃に入ってもらおうか。