高知新聞より 青海苔不調2011年02月23日

青海苔不調
 今日の高知新聞から。
 青海苔が今年も不調だそうです。成長の遅れた今シーズンは1月後半からようやく収穫がスタートしましたが、発入札の出品としては収穫の低迷するここ5年でも最も少ない1トンだそうです。青砂島(河口の砂州)の消滅による塩分濃度の影響や温暖化による水温上昇云々という話もありますが、青海苔の不漁はそれ以前からのことですから、要するに四万十川の透明度が落ちたことに原因があると推測した方が筋が通ります。
 そもそも、四万十川が9割近い青海苔のシェアを誇っていた一番の理由は、河口域の広さもさることながら、他の河川に較べて河口まで透明度を保っていたからです。青海苔は日本全国、どの河川の汽水域でも生息できます。ただし、それに絶対的に必要なのが透明度。冬場ですからどの河川も相対的に透明度が高くなるもんですが、河口域と言えば川の中でもっともよごれ(濁り)があるところ。そこの透明度が抜群に高かったんです。四万十川が「日本最後の清流」と呼ばれた所以です。今、その証しである青海苔が取れなくなりました。それはつまり・・・。その事実を重く受け止めて、あらためて何とかしなくてはと思います。