四万十川のシラスウナギ漁、今年も不調のようです2011年01月12日

去年のシラス
 私自身はまだ行ったことがありませんが、周囲にシラスウナギ漁をする人が大勢います。その誰もが昨年の解禁からほとんど漁に出ていません。理由は簡単。全然獲れないから。鮎はたまに豊漁の年がありますが、ことシラスに関してはここのところほとんどよかった話を聞きません。
 澤田佳長さんの『四万十川物語』(1993年・岩波書店)に、故・山崎武さんが話してくれたシラスウナギ漁の良し悪しの判断方法としてこんな話が載っています。
 
11月の終わりごろの干潮時に一番の河口へ行く。そして海から川に入る浜で水中の大きな石をそっと除けてみる。そこに多数のシラスが短時間で観察されるならば、その年のシラスウナギは豊漁であった

山崎さん亡き今、これをやっている人はいるのかいないのか分かりませんが、漁の不調もさることながら、こうした川漁師の技術の伝承が絶えて行ってしまうこともまた惜しいことだと思います。