中村っこの味 横綱弁当2009年11月20日

今日の四万十川
 どこの街にもふるさとの味の店というものがあります。決して観光客が行かない、とびきり美味いわけではない、でもそこで育った人なら誰もが食べたことがあって、久しぶりに帰郷したときに食べにいってしまうような店です。
 ここから先は同僚のNくん(生まれも育ちも中村の、生粋の中村っこ)の言です。中村の場合、このふるさとの味と言えば、弁当屋でいくと「中村弁当(ここで育った人は必ず「なかべん」と呼ぶ)」と「横綱弁当」の両横綱がでんと構えているんだそうです。他にも昔からある弁当屋はあるものの、その勢力図は、この2件が昔々の阪神巨人で、あとはその他のチームというくらいの違いがあって(私が言ってるんじゃありません。あくまでNくんの言葉です。地元の他のお弁当屋さん、ごめんなさい。)、中でも横綱弁当は食べていると「おめえ横綱かよ!!すげぇ~なー。」と言ってもらえるステータスがあるんだそうです。これも彼の言葉ですが、横綱弁当を食べているときの気分は、ギプスをして注目されている時みたいな(何を言っているのか分かるような分からないような・・)気分なんだそうです。
 今日はNくんが「なんだか横綱弁当が食べたくなりました。」というので、電話で前もって注文してから買いに行くことにしました。私は初横綱弁当だったので、「種類、何があるが?」と尋ねると、「ハンバーグ&スパゲッティーとか、唐揚げとか、トンカツとかです。」と言います。「じゃあ、俺ハンバーグ&スパゲッティー。」と言うと、Nくんが「えっ、それ食ってる人見たことないですよ。普通、唐揚げかトンカツですね。」と言います。「ほいたら、なしてハンバーグなんちゃらを最初に言うがよ?」と聞いたら、「いや、なんか最初に思い浮かびました。」
 ・・・変ですよね、このやりとり。今もって彼が何でハンバーグ&スパゲッティーを最初に言ったのか合点がいきません。まあ、いいとしましょう。で、Nくんは唐揚げ弁当のおかず、私はトンカツ弁当のおかずに決めて(二人とも弁当は持っていたので)、弁当買って、四万十川の堤防の上にある四阿で食べました。「この唐揚げ、食ってほしかったんです。食べてください。」と言うので、食べました。少し濃い味ですが、確かに美味いです。ちょっとフリッターみたいな衣の唐揚げで。「ね。美味いでしょう。でも、このポン酢かけないと別に美味くないんですよ。」確かに唐揚げにはポン酢が付いていました。それだけ舐めてみても、なんの変哲もないポン酢です。不思議です。さらに彼は私のトンカツをつまんで続けます。「このトンカツもなんのことないトンカツですけど、このタレが旨いんです。おれ、このタレだけでもいいかもしれんです。」
・・・・中村っこのふるさとの味は、結局ポン酢とソースってことでしょうか・・・。

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